シンジュクのヒト喰い

　20世紀末に突如として現れた『ダンジョン』に、たった20年で世界は侵略され尽くした。
　文明を滅ぼされ、地球の支配権を奪われ、残された人類は東京にシェルターを築き、ひっそりと生き続けている。

　そんな世に生を受けた、生まれた時から負け戦を背負わされた世代の一人である青年『逆叉』は、かつて人類から全てを奪ったダンジョンを稼ぎの場として、飄々と日々を過ごしていた。

　異界に蔓延る怪物たちの中でも、若い女の形をした種族の肉を好んで喰らい、生きていた。