9 新作の話

 さて、前回『卒業祝いに殺人を』という作品を思いついたけれど書くところまでいかなかった、ということを書きました。

 ただ、書くのをやめると同時に、「あること」を思いついたのです。


『卒業祝いに殺人を』で考えていたシーンの中に、「恵が必死に脚本を書こうとして、殺人のトリックでいいアイディアはないかと悩んでいたところ、部員たちも協力してくれる。しかし、素人の考えるトリックなのでメチャクチャなものばかり」というものがありました。

 みんなでトリックを考えようとあれこれアイディアを出すけれど、変なものしか出てこない。

 それはまさに、「7」で書いた「ド素人ミステリー」そのものでした。


 この部分を使って、違った話が書けるんじゃないだろうか。

 そこで思いついたのが、テレビ局を舞台にしたミステリーもどきのコメディ。

 ミステリ―ドラマを作ろうとしたら、ハプニングが起こって脚本ができない。スタッフやキャストがあれこれ考えてみるも、まともに使えそうなトリックなど全然出てこない。さあどうする? というもの。

 ※ちなみに、舞台が変わった関係で青田恵の出番はなくなりました。彼女はまたいずれ、別の作品で登場予定です。


 ただ今、この作品を執筆中です。今世紀中には発表予定です。


 さて、創作しない話を延々と続けてきましたが、最後には創作する話になってしまいました。

 私はやっぱり、創作するのが好きなようです。

 というわけで、そろそろ創作論っぽく装った変なエッセイもどきは終わりにして、新作小説を書きに戻ります。


 お付き合いくださった皆様、ありがとうございました。

 皆様が心身ともに健康で、楽しい創作生活を送れますように祈っております。



追記

 上記の作品、公開されました。お楽しみいただけたら嬉しいです。


 密室殺人できるかな

https://kakuyomu.jp/works/16818792439476125647


(了)

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創作しない論 志草ねな @sigusanena

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