恋について

小学五年生の園崎蒔実は、人を殺そうとした事件をきっかけに、父の実家へと連れて行かれる。そこで出会ったのが叔母である紗英だった。その端正な容姿を皮切りに、夏休みを過ごすうちにいつのまにか好意を向けていることに気付く蒔実。初めて一緒に眠る夜に「ねえ、キスしていい？」と聞いてみるも、紗英の反応は芳しくなかった。

・園崎蒔実（そのさきまみ）
主人公。小学五年生。階段から同級生を突き落とそうとしたところを友人に止められる。連れられた父の実家にいる叔母の紗英と過ごすうちに紗英に恋をするようになる。

・田汲紗英（たくみさえ）
ノンセクシャル。三十三歳。ある事件をきっかけに自分に恋をする価値はないと考えるようになり、蒔実の好意に気づかないふりをする。