概要
あなたの生き方は幸せじゃない──
パラサイト=寄生虫
デュポン氏は「生粋の」フランス人。愛国者を自負する彼は、身の回りで増加する外国人の存在を疎ましく感じている。移民排斥の思想に傾倒する彼のもとに、ある日一本の電話が入り──
日常に潜む職業、人種に対する差別意識と「正義感」の行く末。
柴田 恭太朗さんの自主企画参加作品
【三題噺#100】お題:「宝」「話」「記念」
【三題噺 #99】お題:「雨」「口」「理由」
デュポン氏は「生粋の」フランス人。愛国者を自負する彼は、身の回りで増加する外国人の存在を疎ましく感じている。移民排斥の思想に傾倒する彼のもとに、ある日一本の電話が入り──
日常に潜む職業、人種に対する差別意識と「正義感」の行く末。
柴田 恭太朗さんの自主企画参加作品
【三題噺#100】お題:「宝」「話」「記念」
【三題噺 #99】お題:「雨」「口」「理由」
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!だから無くならない - 文学に見る人間の普遍性と継承、そして警鐘 -
本作はフランスを舞台に、愛国者と移民を題材にした悲劇の物語です。
インバウンド、移民、税金の使途等々の話題に過敏になりつつある昨今の日本の風潮を鑑みた視点で興味を惹かれる方、何かを想起する方も少なくないかもしれません。
けれども本作は、より分かりやすく伝えるために具体性を重視した側面がありつつ、人間の普遍性が抽象化され散りばめられた上質な文学作品であり、短編小説であるが故に、それらがビビットに浮かび上がってくるように感じられました。
◉人間は一人では生きられない
◉行き過ぎた思想と愛が冷める(同じ方角を見て歩けなくなる)瞬間
◉一つの考え、或いは特定の思想に傾倒することへの警鐘
◉大人…続きを読む