概要
建築家と建築学生の、奇妙で奇抜な改修譚
「あんなの、建つものか」
建築設計のクラスでは奇抜なデザインばかり評価され嫌気差していた大学生、古屋 明(ふるや あきら)。高額報酬につられて無名の設計事務所のバイトに応募すると、そこにいたのは気鋭の若手建築家で…⁉︎ しかも奇妙な募集条件のうちひとつは“代表”となること。
依頼者の要望は「二階を全部なくして」ってそんな無茶な。けれどこの建築家は愉しげに口を開く。
「“先生”が仰るように――」
誰だ俺か何故なんだ。改修設計はサイケデリックのみぞ知るままに!
建築設計のクラスでは奇抜なデザインばかり評価され嫌気差していた大学生、古屋 明(ふるや あきら)。高額報酬につられて無名の設計事務所のバイトに応募すると、そこにいたのは気鋭の若手建築家で…⁉︎ しかも奇妙な募集条件のうちひとつは“代表”となること。
依頼者の要望は「二階を全部なくして」ってそんな無茶な。けれどこの建築家は愉しげに口を開く。
「“先生”が仰るように――」
誰だ俺か何故なんだ。改修設計はサイケデリックのみぞ知るままに!
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!奇抜な視点も、当たり前の視点も、そこに住む人の視点も、改修する。
建築設計を学ぶ大学生、明は大学の掲示板に張られていたとある建築の改修案の募集を目にする。
出題元のアルバイト先は明の憧れの新進気鋭の若手建築家の事務所……だったけれど、妙な雇用条件を出され!?
二人はさっそく舞い込んできた依頼のために現場に赴く。
建築分野はまったく分からないのですが、とても面白く拝読しました。
住まいとは、一番長くいる場所。
思い出も後悔も、たくさんの傷も残る場所。
奇抜なだけでは不便で、シンプルなだけでは退屈で、そして、そこには〝人〟が住んでいる。
当たり前のことなんですが、ハッとする気持ちで読まさせていただきました。
図面だからこそ描けるもの。図面の中では見えてこな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「設計者にできるのは、設計の先に人を見ることだ」
建築学校に張り出されていた、日給3万円のアルバイト。
古屋明がそこへ向かうと、そこにいたのは天才建築家・新家晴司だった。
新家に採用を言い渡され、依頼人の元に行くと、依頼人は「いっそ二階ごとなくして欲しい」とこぼす。
中へ入ってみると、明は違和感を覚える。はたして、その家の違和感とは……
雨の日に古い家にいると、家が蛍光色に融けだす感覚に襲われる明。
建築界に新感覚、意識変容(サイケデリック)をもたらし「シンケデリック」なるスタイルを作った新家。
そんな二人によって導き出される答えと環境の変化は、とても美しいです。
この二人の活躍がこれからも読んでみたいです!