【カクヨムコン参加】あのつま先は今

続柄で言えば完全なる他人同士が築いた「叔父と姪っぽい」関係による、単なる叔父と姪の関係では生み出せないような空気感が、読んでいて非常に心地よかったです。

その特殊な関係性に基づいて、二人が論理的な会話を繰り広げる本作で、論理を超越したつま先への思いと祈りが描かれているのが、とても愛おしく感じられました。

多くの方に是非読んでいただきたい作品です。

　関係性というか空気感みたいなものが、なんだかとても「いいなあ」と感じさせられる作品でした。

　姉の友人の子、つまりまったく血の繋がりのない子が生まれ、ちょっとした足の動きなんかに目を奪われていた主人公。
　その子が成長し、一緒に焼肉を食べるような関係になる。

　そして恋愛観についてなど話をするのですが、このやり取りの雰囲気がとても良く、「すごく落ち着ける相手」が得られている感が伝わってきます。

　叔父と姪のような感じなんだけど、血は繋がっていない。恋愛観についての話は、血の繋がった本物の叔父とかだと話しづらいかもしれないし、親だったら普通は無理。
　
　他人ならではの気安さと、それで…続きを読む