男の子だった僕が、女の子になってもいいですか?

後天性性転換症を発症したことで、高校生・奏太の体は女性の体へ変貌を遂げていきます。そんな本作は、女性の肉体を手に入れたことで始まるラブコメではありません。自分の体や周囲の変化への不安を丁寧に描かれた恋愛ものです。
奏太が好意を寄せる人は、すでに彼女がいる親友の拓真。女の子になってからも、秘めた思いに悩まされる日々は続き――

同じ病気を抱える舞子先輩や母の支えがあるものの、やさしいはずの言葉や温かいはずの気遣いに傷つくことも。
普段何気なく使っている自分の言葉は適切だっただろうかと、何度も考えさせられました。
あたりまえとは何か、自分が自分でなくなる恐怖がどれほどつらいか、真っ向から切り取った作品です。

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