概要
【あらすじ】
永遠の雪と氷が支配する霊峰ウォルマルトの麓に、百人ほどのエルフが住む小さな集落、霜の森があった。そこにはたった一人、人間の男が住んでおり、彼らは互いに協力しながら生きていた。そんな、季節すらもほとんど変わらない世界で今、集落の長の娘と人間の間に、変化が訪れようとしていた。そんな中、人間である彼には、ある一つの秘密があった。その秘密とは……
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- ★★★ Excellent!!!物語はシリアスなのに、冷凍食品が混ざり込むだけで笑いが生まれる
絶望と共に死に至るエルフ族が唯一希望を見出せるもの、それは冷凍食品だった──というトンチキな導入から始まる本作品だが、マクガフィン的に冷凍食品である必然性はまったくない
薬草でも、不思議な力のある宝石でも、魔法の指輪だっていいはずだ
だが、そんな物語はカクヨムに溢れている
だからこそ、作者は「冷凍食品がなければ死ぬエルフ」という素っ頓狂な設定を持ち出し、この物語をコメディに変えたのだろう
『日清中華 ジャージャー麺』(日清)
『ライスバーガー牛カルビ』(テーブルマーク)
『わが家の麺自慢 濃厚ごま香る 汁なし担々麺 』(ニッスイ)
と、冷凍食品の正式名称にメーカー名まで丁寧に表記されてい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!冷凍食品業者の回し者か!? 「好き」と「美味しさ」が伝わる異色作
こんなにド直球に商品名と会社名を隠さずに書く奴があるか!?
いや、マジで驚きました。
大体この手の商品名や企業名というものは、権利関係を気にしてぼかしたりもじったりして誤魔化したりするものですが、本作品ではもうド直球に、これでもかというほど、キャッチコピーまでセットで全部乗っけてぶちまけています。
しかも、一社だけにとどまらず、様々な企業の冷凍食品をまんべんなく。
この姿勢のストロングスタイルはまさに圧巻というべきでしょう。
それゆえに、それぞれの冷凍食品が本当に好きなんだなぁという愛情にも似た作者の気持ちと、商品のおいしさが伝わってきます。
普段冷凍食品に頼ることが全くない私ですが、思わず…続きを読む - ★★★ Excellent!!!見間違えではない。全部冷凍食品なのだ!
エルフはアレを食べなくては死んでしまうんです。
前世の記憶がある人間の16歳少年は、なんとアレの声が聞こえるんです。
アレを持ってきたら、恋人との結婚を長老が許すって言うんです。ヒーロー旅立ちます!!
異世界ファンタジーでしたら『魔物』とかがアレに当てはまりそうですが。もちろん違います。
ああ、ヒーローとヒロインのキスはアレの味ではなく胸きゅん恋の味で、ぱらぱらと降るのはアレではなく、正真正銘の雪なのです。
ですが不思議なもんで、読み手の脳内では。チャーハンの味と、米一粒ずつがくっつかないあの状態で鍋の中で舞っている風景が浮かんでしまうのです。
もしかしたら、この短編は長編に化けるかも知…続きを読む - ★★★ Excellent!!!飯テロ注意!! 食欲をそそりまくる、冷凍食品ファンタジー!!!
こ、この小説、好きすぎるぜ……!!!
読み始めてほんの一分で、もう没頭しました。口元がニヤリとなっちゃいました。
ストーリーとして、その世界ではエルフたちが「冷凍食品」を愛好しています。それを食べないと死んでしまうと思うほどに。
そして、冷凍食品を手に入れるためには「ダンジョン」の中に入らねばなならない。異世界から転移してきた冷凍食品たちが、ダンジョンの奥底で冷凍されているという。
もう、設定が楽しすぎます。異世界ファンタジーものだと思って読み始めたら、突如羅列されていく「ニ〇レイ」、「味〇素」などの会社名や商品名。
知っている! この商品、知っているぞ! そしてどれも大好…続きを読む