【短編】断罪聖女と雷雪の魔剣士

　序盤から主人公が絶体絶命。どうなってしまうんだろう、とハラハラさせられました。

　主人公であるアイラは聖女だったが、ある時に「偽聖女」と糾弾されて幽閉されることが決定する。
　婚約者であるザカリア王子は「雪雷の魔剣」というものを抜いたとされ、それを抜いた者こそが王になると定められている。でも、ザカリアはどう見ても男爵令嬢のカロリンに取り込まれているようで……。

　そうして失意に浸るアイラは、彼女の護衛騎士であり「雷に打たれて」死んだサールのことを思い出す。

　ファンタジーの世界で言えば、「剣を抜いた者」は絶対的な英雄で、その存在こそが正義というのがルールです。そんな剣のマスターである…続きを読む

短編ですので、さくっと読めて、綺麗にまとまってます。
エピソードタイトルを見ると、短編ですので、そのとおりの展開なのですが、そこは飽きさせない作者様の工夫が見られます。
それは読んで感じていただけたらということで……。
ほんわかしつつ、期待に胸踊るラストでした。

読者を引き込むストーリー展開と、安定した没入感が魅力的な一作です。


全体的にスッキリとした文章で、読みやすい構成が保たれています。


ぜひ皆様にもお勧めしたい作品です。