ペンネーム・滝口アルファについて

ペンネーム・滝口アルファについて

例えば、

ピアノの正式名称を

皆さんはご存じでしょうか。

私は1、2年前に、

とあるクイズ番組で知りました。

クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ

なんと、

これがピアノの正式名称なのです。

なんだこれは？

そして長っ！

思わずツッコミたくなる名称ですね。

これは確かに「ピアノ」と略さないと、

いちいち大変でしょう。

しかし、

それよりも、

ピアノに正式名称があること自体に、

私は驚きました。

今まで生きてきた中で、

考えたこともなかったからです。

おそらく多くの人が、

今この瞬間も、

ピアノはピアノと、

思っているのではないでしょうか。

クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ

しかし、

この長い正式名称(イタリア語らしいです)を、

すらすら言えたら、

「天空の城ラピュタ」の呪文みたいで、

ちょっとカッコイイかもしれませんね。

ほかにも、

長いと言えば、

ピカソの名前って、

めちゃくちゃ長かったはず。

パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・

ホアン・ネポムセーノ･マリーア・デ・ロス・レメディオス・

クリスピン・クリスピアーノ・デ・ラ・サンディシマ・

トリニダード･ルイス・イ・ピカソ

これがピカソの本名です。

ウィキペディアから引用しました。

舌が縺（もつ）れそうな名前ですね。

一般的には、

パブロ・ピカソで十分でしょうが、

これなんかは、

何かの破滅の呪文みたいで、

要注意でしょう。

例えば意中の人の前で、

得意になって暗唱したら、

すごい！と

尊敬の念を抱かれるか、

きもい！と

どん引きされるか、

いずれかでしょうから。

逆に、

短い言葉で思い出すのは、

草野心平（くさのしんぺい）の詩です。

・

皆さん。

お分かりでしょうか。

目を凝らして見てください。

この小さな黒い点ひとつが、

草野心平の冬眠という詩です。

短っ！

小さっ！

この詩に比べれば、

ルナールの短詩、

『「蛇」ながすぎる』も、

尾崎放哉（おざきほうさい）の

自由律俳句、

「咳をしてもひとり」も、

霞んでしまうほどの

圧倒的な短さ。

やばい。

アバンギャルドすぎて、

カッコイイ。

惚れてまうやろー！

（チャンカワイ、古いか）

とにかく、

これが詩だとすると、

例えば、

画面の小さな汚れも、

私たちの小さなほくろも、

蟻一匹も、

砂一粒も、

詩ってことになりますね。

もっと言えば、

世界は原子レベルでみれば、

点の集合体とも言えるでしょうから、

世界自体が、

数え切れない詩の塊、

そんな壮大なイメージさえ

湧きあがってくるではないですか。

さて、

最後に、

私のペンネームについて。

滝口アルファ

言うまでもなく、

アルファがペンネームです。

アロンアルファとか、

プラスアルファとか、

アの音が美しいとか、

いろいろあるんですが、

一番は新たな自分への

変身願望として、

ギリシャ文字の最初の

アルファ(α)を使ってみました。

さらには、

夏目漱石（なつめそうせき）の本名は夏目金之助（なつめきんのすけ）、

森鴎外（もりおうがい）の本名は森林太郎（もりりんたろう）、

石川啄木（いしかわたくぼく）の本名は石川一（いしかわはじめ）ですからね。

おこがましいですが、

彼らに肖（あやか）りたいという

少しだけ不純な動機もあったかもしれません。

また、

アルファと称することで、

男性とか女性とか、

LGBTQとか、

性的マジョリティーとか、

性的マイノリティーとか、

そのようなジェンダーから

解放される感じがあって、

創作するうえで、

とても自由になったのでした。

以上、

ピアノの正式名称から

私のペンネームまで、

思いつくままに、

書き綴ってみました。