作家先生の実際の出来事なのだろう。かくれんぼを家の中でやって、隠れた場所がガラス箱の上だったのだという。この時点で「危ないなあ……」と感じたのは、それは私も相応に歳をとって、色々と怪我をしたからなのかもしれない。最近の子供は、家の中でかくれんぼなどするのだろうか。こういう子供の時の怪我も、それこそタトゥーなど比較にならないくらい心に刻まれる物だとも思うが。
実際に夜、生家でかくれんぼをして、お婆ちゃんにこっ酷く叱られた記憶が在ります。「エエはい、本編とは全く関係の無い読書感想文デスが、何か一体問題でも?」
人生の中で 痛みを知ると 人は経験増やせるのもあるけど安穏と生きてる日常に。 そうだったから 子供にも注意できるようになった心に残る記憶の一つ(きっと。みんな。あるのよ)
ギリギリセーフという意味の言葉は日本語に幾つかある。紙一重、危機一髪、間一髪。一枚の紙の薄さ、髪の毛の細さ。ガラスで怪我をした主人公は、幼いが故にガラスの脆さを知らずに上に乗ってしまった。この、詩のようなエッセイには、人生の薄さ、細さ、脆さ、儚さを表しているような気がする。是非味わってみてください。