人は死を恐れながら魅せられて生き、生を慈しみながら憎み死ぬのかもしれない。 死は生の搾取なのか、生からの解放なのか。 この生と死の間にある暗渠に架けられた言葉の橋を渡れば、眩暈がするほど美しくねじれていく曼荼羅の渦に飲み込まれ、溺れていく悦に浸れるだろう。
世界の狭間でゆらゆらと揺れるような、言葉と言葉の間の深い深い溝を覗くような。心臓を掴んで離さない詩たち。ネット上ではなかなかお目にかかれない。これこそ私が求めていたような詩集かもしれない。