ひなりんのキャラクターがとても魅力的で、「こんなエスパーがいたらいいな」と思わされました。
エスパーとしてタイムリープをし、更にテレパシーを使い、人々の心の声を聞く「ひなりん」
そんな彼女が令和の時代に現れ、どこかから「苦しそうな心の声」が響いているのに気づく。
彼女が各種の超能力を駆使し、人を救って行くこと。
「世界の守護者」のような力強さと、何があっても人を守りたいという慈愛の感覚。
その一方で、人を追い詰めてしまう「社会の悪意」の現代性。
ひなりんの救護対象となっている人物の名前が「現実世界のある人」を思わせるところも、「場合によっては本物の『彼女』もこういうことを考えているのかもしれない」と思わされるところが非常に身につまされました。
社会に悪意があるなら、それを覆すほどの善意があってもいい。そんな希望を体現したような彼女の存在に、とても力強いものを感じました。