小学生でも分かる難題をテーマにした論理武装ホラー


 コラッツ予想。
 おそらく未解決問題と呼ばれるものの中でも、トップクラスに問題の内容がわかりやすいテーマ。
 必要な知識は奇数と偶数、四則演算だけ。

 たったこれだけで生み出される深淵の迷宮に、ある男も迷い込み……



 びっしりと論理と飛躍が敷き詰められ、読者の頭を混乱させる作品。

 数学の証明というのはフェルマーの最終定理をはじめ、時代や国を選ばず、無数の世界へと突入する性質がある。
 コラッツ予想もその一つで、本作を読んで唸る人もいれば、うなされる人もいそうだ。

 どっちに当てはまるかは、読んでみないとわからない。

 ちなみに私は読んでみて、頭がねじ切れそうになった。こういうホラーは好きだ。