本作は或る中学生文一くんと、そんな彼を見守る『私』をメインのキャラクターとして紡がれる作品です。『私』の一人称で語られる物語、読み手はそれを読み進めていくことで、段々と『私』の正体に気付いていくことになるのですが……。本作の肝は『私』の正体に非ず、『私』と向き合う文一くんの変化についてだと私は思いました。そして、本作を読み終えた時、自分の身に置き換えて考えるのです。ネタバレはしたくないので語れるのはここまで。でも、是非読んで頂きたい。そんな作品です。
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