日常が既にして非日常なら、日常を以て非日常に拮抗するべし

これは儀式じみた戦争と、ささやかな平和についての物語です。冒頭に提示される、「戦争業務日誌に書かれた意味不明の文字列」にどういう「意味不明」があるのか?という謎が、結末に立ちあがって来ます。意味は分からなくても思いは通じている、そういうことであるのでしょう。
本文で記述される戦争(宇宙戦争)はどこかに日常性を残しているがために、それが却って不条理な光景を想起させます。故に、そこに不条理な非日常を注ぎ込めば、不変的な日常が際立つのでしょう。

まあともかく、お茶を一杯。

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