運び屋イケメンバディは、空と地上を結ぶ希望の架け橋

空とはどんな所だろう。限りなく広く青く冷たくて。
誰しもが一度は自由にそこを飛んでみたい。私も思ったことがある。
地上に縫い止められた人間では決して行くことができない場所。憧れの地。
その『空』をもしも、忌むものとして憎まなければならなくなったとしたら。

主人公のタイクウとヒダカ。幼馴染の二人は天空都市『彩雲』で、密かに地上へ降りることを願う人達を運ぶ仕事をしている。
だが空には忌むべき敵が出て、飛行機や人間を襲い、地上への行く手を阻みます。
だが二人は毅然として戦います。まさに身一つで彼らを屠るヒダカの戦闘力はすごいし、タイクウのサポートもばっちりです。

空中戦の描写も二つあります。一つは地上に降りる時のスピード感。
二つ目は地上から天空都市へ昇る時の緊張感。この戦闘シーンの書き分けがすごくて、行きは良い良い、帰りは怖いという言葉がまさにそう。

人間ドラマもご注目下さい。ヒダカとタイクウが何故、運び屋をすることになったのか。
そこにはとても重い過去や悲しい出来事があるのですが、そこで抱いた『後悔』をもう二度としないように。
二人は思いを込めて今日も空を飛びます。
この作品を読まなかったという選択を、後悔しないように。
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