アレはそういう名前だったのか。そんな『藁ぼっち』が掛かっている。まるで、季節の中心のように。それは、稲刈りの象徴的なものである上に、知らぬ間に様々な者たちが、自分の世界を築いているのです。 このお話では、主人公が、そんな『藁ぼっち』の近くを通ることからお話が始まります。お話は子供がよく見る怖い話かと思いきや、思わず涙を誘う『藁ぼっち』の中にあった愛情が包まれていたのです。 現代のせわしさに疲れた。あるいはノスタルジーを感じたい方に、是非おすすめしたい、怖くもあたたかい物語です。
この作品を読んで、子供の頃、夕方くらいの時間帯は、訳もなく不安な気持ちにさせられていたことを思い出しました。ノスタルジックな気持ちとホラーの両方を楽しみたい方におすすめの作品だと思います。ジャンルはホラーですが、とても素敵なお話で、清涼な読後感を味わうことができました。読ませていただきありがとうございました。
もっと見る