あまりに不条理で、あまりに面白い
- ★★★ Excellent!!!
「風が吹けば桶屋が儲かる」に曲解による曲解を重ねて完成したような、不条理な小説
まず、サブタイトルが面白い
「カール・ギブソンがシュートを止めると、日本は国際社会から一歩遠のく。」
「台東区を工事中のクレーンに鳥が止まる間、鮎川瑞穂は眠りにつく」
「報道官制が敷かれると、葛原奈々美の二日酔いが治る。」
まさしく「風が吹けば桶屋が儲かる」だ
そして、読み進めていけば、このサブタイトルこそが伏線になっていることがわかるだろう
たとえ不条理な出来事があっても、それがどれほど不条理な流れであっても、必ず原因は存在する
こんな小説、初めて読んだ