第4章

第9話

「ん…ッ…♡ふ…ッ…♡」


互いの唇が離れると、銀糸が伝った…。


「……」


長い沈黙を破ったのは彼だった。


「…私を避けていたのは、私に好意を抱いていたからですか…?」


「はい…」


「あの時、妬いて下さったのですね…?」


「えっ…?」


「…嬉しゅうございます」


あぁ…彼は一体、何処まで私の心の中を見抜くのでしょう…。


「来訪されたお嬢様からの告白は、お断りしましたよ…心に決めているお方が居ますとお伝えしました…それは先輩、貴方の事です…」


彼に私の気持ちを受け入れて頂けた事が嬉しくて…私の目から、一筋の涙が零れた…。

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