第7章

第20話

翌日、わたくしは早くに目が覚めた…。


隣には、彼が美しい寝顔で眠っている…。


無防備に眠る姿も愛しい…。


わたくしは昨日、彼が深く愛してくれた事が忘れられず…身体の奥底が疼きながら、眠る彼の唇にそっと、口付けを落とした…。


すると、眠っている筈の彼の腕が、わたくしを強く抱き締めた。


「寝込みを襲うのですか…?」


寝起きの甘い声と共に彼の青い瞳がわたくしを射抜く。


「まだ…足りない…もっと、欲しくなる…セバスチャン…」


「貴方が望むなら、いくらでも差し上げますよ…アレックス…」


お給仕の前に、わたくし達は再び求め合った…。


そして、何事もないかの様に振る舞う…。


全ては秘密、そう思っていた…。

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