第2章

第4話

「アレックス先輩」


美しい彼が可愛い子犬の様にわたくしに、話しかけてきて、その姿に…


「ドクン…」


胸の高鳴りを感じた。


わたくしは、何かの病気なのでしょうか…?


胸の高鳴りが気になりつつも、わたくしはいつも通りお給仕をこなしていきました。


セバスチャンは、人懐っこく、我々使用人達からも愛されていて、そんな彼と一緒に居る時間が私も癒しなのです…。


しかし……


お屋敷のチャイムが鳴った…。


「ご機嫌よう!今日、セバスチャンは居ないかしら?」


扉を開けると、そこには、お嬢様のお友達が立っていた。


その手には、手紙らしき物とお菓子の手提げ袋を持っている。


「只今、呼んで参りますので、少々お待ち下さいませ」


何だか分かりませんが、心に黒くて重い鉛の様な物が落ちる感覚がわたくしを襲う…。


それから暫くして、わたくしには聞こえてしまったのです…。


「セバスチャン、貴方の事が好きです…!!付き合って下さい!!」……と。


そうして、わたくしは自分の気持ちに気付いてしまったのです…。


セバスチャン…彼の事が好きなのだと言う事に…。

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