1話【星の友情、ひまわりの絆】
第2話
1話【星の友情、ひまわりの絆】
「どんなガラクタの出来事も、一緒にいた時間は宝物なんだ。」
私たちは、きっと離れ離れになる、でも、いつか大人になったとき、きれいな思い出として、笑顔でまた会えますように。
風が穏やかに芽吹く、のどかな小さな町、そこには、小学5年生のゆうとと、みずきがいました、みずきは小さな町にずっと住んでいるどこにでもいる元気そうな女子です。ゆうとは海外や各地を転々とする転校生で、きれいな顔をした少年でした。
家が隣ということもあって、ゆうとと、帰り道が一緒のコースでした。
ゆうとと、みずきは、朝も帰りも一緒におしゃべりをして遊んで楽しい時間を過ごしていました。
「どうして、こんなにやさしくしてくれるんだ?」
「え?なにが?」
「たいへんだろ?俺といるの?」
「そんなことないよ、たのしいよ。」
ゆうとはハッとした顔をしてから、満面の笑みを浮かべました。
「おれ、転々としてるからさ、あんまり仲良くなったやつとかいなくて。」
「そうなんだ、私とは仲良し・・・だよね?」
「・・・ああ!」
ゆうとは元気に答えました。
ゆうとはサッカーや野球、なんのスポーツもできて、テストも100点で勉強もできる男の子でした。ただ公立の小学校では歓迎されてはいませんでした。
「なんで、ゆうとと仲良くしてるの?私たちと、みずきで遊ぼうよ!」
「あんなキザなやつほっといて、おれらと遊ぼうぜ!」
転校生のゆうとは、最初はみんなから歓迎されましたが、後から来た、よそ者の居場所は、5か月の歳月がたっても作ることはできませんでした。
「みずき、遊ぼうよ」にみんなに誘われても、「ゆうとも、一緒でもいい?」と、ひとり、孤立しがちなゆうとを気遣います。
「しょーがねーなー、いいよ、別に。」
学校が終わると、公園で鬼ごっこをしたり、お互いの家でおしゃべりしたり、ゲームをしたりするのが日課で、どんな時もふたりは一緒にいるようになりました。
夕方から夜になる時間、
公園からの帰り道は、ゆうととみずきはいつも二人で一緒に家へ帰ります。
ゆうとは、下を向いてもじもじとしながら言いました。
「みずき、いつもありがとうな。」
「なにが?なんにもしてないよ、ゆうとがたのしいと、私もたのしいよ。」
ゆうとはみずきに対する気持ちが友だち以上に代わっていることに気づいていました。
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