第2話【ひまわりの約束】

第3話

第2話【ひまわりの約束】

 


それから、1か月後。

みずきの笑った顔、みずきと過ごす時間、そして、みずきの言葉が、ゆうとの心を温かく包み込んでいくのを感じました。


ある日、公園で遊んだ後のことです。

「みずき、話があるんだ。」

「なに?どうしたの?急に真面目な顔して」

「実は、また海外へ引っ越すことになって」

「え?さよならしちゃうってこと?せっかく仲良くなったのに、さよならなの?」

「・・・そう・・・でも・・・さよならじゃない。」

「そ、そうなんだ、遠く離れても友だちだよ・・・ね?」

「・・・・・・」

「ゆうと?」

「どんなガラクタの出来事も、一緒にいた時間は宝物なんだ。」

「えっ・・・。」

みずきは、真っすぐなゆうとのまなざしにドキッとしてしまいました。

ゆうとはみずきを真剣な目で見つめました。

「みずきが好きだ。」

みずきは、驚きました。友だち以上に自分のことを想っていてくれて嬉しくなりました。みずきのやさしい笑顔が広がります。

みずきは、ゆうとの手をとりました。

「みずき・・・?」

ゆうとは、少し照れた顔をしてさくらを見ます。

「ゆうと、私も、私にとって、特別な友だちだよ。」

みずきは、やさしい笑顔でいいました。

ゆうとは一瞬、落ち込んだ顔をしましたが、みずきに言いました。

「もっと、いい男になったら、もう一度、同じことをいうから、覚えておけよ」

「え?どういうこと?あはは。」

「・・・あは・は・・・もう、どんくさ。」

ゆうとはみずきには、まだ誰とも恋愛という感情がないことに気づきました。

でも、自分は特別な友だちであるということに少し自信を持ちました。



ゆうとと、みずきは、友情を保ち、お互いに特別な存在であることを認識しあい、

二人は笑顔で手をつなぎ、公園を出ました。


ゆうとの引っ越しまで、さらに、みんなと一緒に時間をともに過ごして、新しい遊びを見つけたりして遊びました。

話題の本の話をしたり、ゲームで遊んだり、クラスのみんなと。

そして、ふたりの絆をより一層深めていきました。

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