第6話【星空に願いを】

第7話

第6話【星空に願いを】


みずきはギャラクシーガーディアンズとして使命を果たしていきます。


今日は12月31日新年のお祝い。母さんとお父さんと新年のお祝いに東京タワーへ来ました。

特別な力をもったみずきは平和のために頑張っていましたが、この日は違います。

いつもの姿で東京タワーへ訪れていました。人混みに紛れて、一般の人に紛れて。


東京タワーでの新年のイベントは、新年のお祝いに屋上で花火を見るというものでした。みずきは興奮と期待に胸を膨らませながら、他の一般人の方たちと一緒にエレベーターで展望台へ向かいます。彼女はこの夜を特別なものにしたいと思っていましたが、まさか、ゆうとと会うとは思いませんでした。


みずきは1週間、訓練がおわると、星の戦士、ギャラクシーガーディアンズとして、戦いに行きます。

朝も訓練で夕方は戦いに行きました。

でも、みずきはへっちゃらです。

「だって、ゆうとがきっと、ここにいるかもしれないから、私を見ていて、応援していてくれるかもしれないから、がんばろう!」と思いました。

夕焼けに悪に勝利したみずきが美しく元気に羽ばたいていきます。


「あれ?ゆうとくんのお父さんとお母さんじゃない?」

「え?」

「ほんとうだ、お母さん、良く見つけたね」

「なつかしいわ。だってきれいで品が合って目立つんだもの、奥様」

みずきは、目を疑います。

そこにはスマホを不機嫌にいじるゆうとがいました。

彼もまた、一般人として東京タワーを楽しむつもりで来ていました。


ゆうとはスマホを買ったら連絡くれるっていったのに、手にはスマホが。

そしてこなれて返信を嫌々しているゆうと。

みずきはなんだか見てはいけないものを見てしまった気分でいました。


その時、ちょうど新年の0時を迎え、一般の観客は、盛大にカウントダウンをして花火がきれいに舞い、盛大な歓声が響きます。


みずきは ゆうとに会えた気持ちと、スマホをいじっている目の前の現実で、わけがわからなくて、嬉しいけれど複雑な気持ちになりました。

―私に、連絡はくれないんだ。誰としているんだろう―

―でも、会えた!ゆうとに会えた!

嬉しい―


みずきは笑顔で喜びました。なにかチクチクしたものが心に引っかかっていましたが、嬉しかったのです。新年を告げる花火が打ち上げられ、夜空に美しい色と輝きを広げました。人々が喜びに包まれる中、みずきとゆうとは展望台からその光景を見上げていました。

そのあと、 

「あれ?みずきママじゃない?、ね、ゆうと!みずきちゃんよ」と声がしました。

「・・・。」

ゆうとはちらっとみずきの方を見ました。

「ゆうと!」

みずきは焦る気持ちを抑えられずにゆうとを呼ぶと、

ゆうとはちらっとみずきを見て、そっぽを向いてしましました。

「あ・・・。」

そう、もう昔なんだ。。

わたしのこと、なんとも思ってなかったんだ。

忘れちゃったのかな。

そう、みずきは感じました。


それから、みずきのお母さんと、ゆうとのお母さんは たのしくおしゃべりをはじめました。ゆうとは自分のお父さんの質問には笑顔で答えますが、

いっこうに、みずきの方は見ようともしませんでした。

東京タワーを降りると、お別れのあいさつを両親たちはして手を振ります。

みずきの心はズキズキ痛みます。

そんな、せっかく会えたのに、もう?これが、終わり?こんなの嫌だよ。そう思いました。

すると、ゆうとはちらっと、みずきをみて、嫌そうな顔をしました。

―なんで、私にだけ、そんな顔するの?―


「じゃあ、帰りましょう、ゆうと。」

「・・・・・。」

ゆうとの両親が車に戻るとき、ゆうとは東京タワーの下から写メを笑顔でカシャッと撮りました。

「?」


それからみずきはショックのまま帰りました。

でも、落ち込んではいられない、だって、私は、ギャラクシーガーディアンなんだから。

両手をぎゅっとして、にじんでくる涙をぎゅっと抑えました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る