第3話
どうもウィルク・バーチェスです。今私はダンジョンにいます。
この間父が出した依頼書が受理され、冒険者に護衛されながら郊外にあるダンジョンに到着して今に至るという訳です。
…なんでパーティー全員女性なの?しかも肉体年齢的には7歳だから雰囲気が近所の年下男子の面倒見る感じだし。ちょっと傷つくよ。
いや待てよ、そういや鍛冶屋で店主が言ってたな。ダルバ森林のやつ攻略したパーティーが女性だけって言ってたな!?それか!
いや全員年齢3〜5つ上ぐらいじゃねえか!レベルとか見てないから正確にはわからないが、この世界基準だと化け物じゃないか?
まあそんな感じでダンジョンを進んでました。ここは低層ならスライムしか湧かないから、核狙ってればステータスは誤魔化せる。正直助かってる。
戦い方は特に問題なかったので、主に教わってるのはダンジョン内での注意点、罠の感知方法、日を
お陰で既に4日も日を浴びていない。あれ、5日か?とにかく、人間日光を浴びないとダメってのはほんとなんだな…
「大丈夫?ウィルク君、キツいなら後ろでもいいんだよ?」
「大丈夫です…気分的なモノなので」
話しかけてきたのはこのパーティーで最年少のエレナさん。役割的には
「礼儀正しいのはいいけど堅すぎるのはよくないよ?もっと知り合いのお姉ちゃんに甘える感じでさ!」
ベタベタ触ってくるのはディアナさん。パーティー最年長タイでメインアタッカー。身長デカい。おっぱいデカい。3度見した。
「回復魔法をかけましょうか?まだマナには余裕がありますから」
杖を構えて駆け寄ってくるのは同じく最年長タイのアリアさん。尻がデカイ。ファンタジー系の作品に出てくるような神官服を来てるのに尻のラインがくっきりわかる。
「ウィルク君が迷惑そう。離れてあげて」
3人を止めてくれてるのは4つ上のアリーさん。魔法使い然としてるというかジョブを魔法職で固めてるらしい。なんか服装がエロい。鎧を着ない魔法使いとはいえ露出度が高い理由ってなんですかね。
この4人に護衛というか可愛がられながら、ダンジョンを突き進んでる。今は5層の中ボス部屋の前にいる。1日一層のペースで進んでいるらしいので今は5日目って事なんだろう。
武器の状態の最終確認。ポーションの残りに不安があるメンバーに分けたりアリアさんにバフかけて貰ったりしてもらう。
「準備はいい?」
アリーさんの確認に頷く。扉に少し触れると勝手に開いていく。
今世で初めてのボス戦だ。正直負けるとは思っていない。ここのメインは壁に生成される鉱物アイテム。それは深層も一緒なので湧くモンスターの強さは群を抜いて低い。
なので湧いたボスを見ても落ち着いていられた。
「ビッグスライムはなんというか。凍結さえ起こせれば全然敵じゃないね。という訳でアリーよろしく〜」
エレナさんがビッグスライムの攻撃を避けながら牽制している。
その間にアリーさんが中位の氷魔法をドンドンぶつけていく。
「やっぱスライムはあんま楽しくないよなー。まあ
「ええ、魔力にも限りがありますから。弱点がはっきりしている魔物は万々歳です」
ディアナさんの言葉にアリアさんが追従する。
一応強いスライム定番の行動をしてくるのか聞いておく。もう現実だしね。
「えっと、服を含めて身体を溶かしてきたり、窒息させてきたりするんですか?」
「あー、どうだろ。溶かすのはアシッド系がやるけど窒息は聞いた事ないかな」
スライムのドロップ品を拾いながらエレナさんが答える。エレナさんがちらっとアリーさんの方を見る。
「窒息は液体系がやってくる事がある。でも飛びかかるまでの時間が長いから雷魔法で対処されてる」
ディアナさんが補足するように
「天井とか木の上に潜んでるやつに覆われて死んだって話は聞いた事あるぞ。冒険者ギルドで噂になってたな」
「なるほど…注意しときます」
「油断は何事においても命取りになります。ウィルク君はそれを心掛けていて偉いですよ」
アリアさんに頭を撫で回される。まあお姉さんに褒められるってのは悪い気はしないけどさ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「皆さん、ありがとうございました」
「3年後に冒険者登録したら連絡しろよ!一緒に冒険しような」
アリアさんが4人を代表して依頼書にサインを貰っている。サインするのは父のディジスだ。
「愚息がお世話になりました。しかし皆さんの指導が良かった様子。雰囲気がよくなっております」
「いえ、息子さんの努力の賜物です。私たちはあくまで護衛。凛々しくなったのも5日という日数で最大限頑張った証拠ですよ」
なんか2人とも目笑ってないけどそこは無視するとして、改めて4人にお礼を言う。
「5日間ありがとうございました。今度は僕が依頼を出すかもしれないので、その時はお願いします」
「ウィルク君の依頼なら喜んでやるよ」
「鍛治するんでしょ?て事は鉱石系かな?ゴーレムはちょっと癖があるから遠慮なく呼んでね!」
ちなみに睡眠どうしてたかっていうと、5人を2-3で分けて2つのテントで泊まってました。
あと詳しくは言わないけど階段を爆速で駆け上がった。毎日爆睡でした。
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