バグ
表通り
「あれ」
「珍しいー、星空ちゃんと一緒じゃないの? こんな道の隅っこで何して」
「うわ」
「待って、待って。え? いまの何? わー、わー、ちょっと待ってよ。あんたの声初めて聞いたけど、なに、そんな、空き家の窓を何十年ぶりに開ける時みたいな、油さしてないチャリのブレーキ音みたいな、そんな声なん? 素なの? 一発芸とかじゃなく? そもそも声質以前に、なんか喋ってんのも何語なのか」
「やーだー、やーめーてー!」
「ちょっと待て。筆談しよ。ね? ほら、いい感じの木の枝でさ。ここらへん未舗装で良かったなんて思う日が来るとは思わんかったわ。なんでそんな有り様になったのか、十文字以内で述べよ」
「うん」
「はいはい」
「……いやー」
「風邪引いたからって理由は無理ありすぎん?」
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