シリアスなテーマとキャッチーな設定のギャップ!

顔はいいのに他はパッとしない残念イケメンの潔がキノコみたいなコンピュータウイルスに取りつかれて、ネット空間にダイブ出来るようになっちゃった!
とすごくキャッチーな設定だけど、作品を通して描かれるのは一度犯した過ちとの向き合い方というどシリアスなもの。

このテーマに見合う自省的な心理描写をしっかり描きつつも、鳴花という一学年下のハイテンションな女の子のおかげで重くなりすぎないバランスが良かった。

総じて、めちゃくちゃシリアスで重いテーマを鳴花やシルシル(やたらと喋るコンピューターウイルス)たちの力で児童書にしてしまう不思議なバランスがクセになる一作でした!