第109話 食費削減のライフハック
「
「――葵も慣れたものね! 」
「えぇ。凄い成長速度ですね」
「えへへ……。なんか照れるな……」
原宿にショッピングに行って思い出をたくさん作った後、我が家にいつもの魔法で帰ってきた。
気づけば、日もかなり沈んでいる。
スマホをポッケから取り出し時刻を見た。
どうやら今は午後六時三十六分らしい。
異世界では太陽の位置でだいたいの時間を把握していたので、やはり文明の力は凄いと言わざるを得ない。
めちゃくちゃ便利だ。
「さっきクレープ食べたらあんまりお腹すいてないけど、そろそろ夕飯の時間だな……。ん? あ! ヤバッ」
「どうかしたの? 」
「普通に夕飯のこと何も考えてなくてさ、夕飯なににしよ」
「そんなこと? 別に私は居候の身だし、食べれたら何でも良よ。私とすれば今家にある物で良いけど」
「私も食べさせていただく立場ですので、どんなものでも大丈夫ですよ」
「そう言ってくれると助かるけど、マジで冷凍食品とかになっちゃうかもだけど大丈夫? 」
「全然大丈夫よ」
「れいとう食品ですか? どんなものかは分かりませんが、私もぜひいただきたいです」
完全に夕飯のことを忘れていた。
せっかくだし、原宿でなにか食べてくれば良かった気がする。
まぁ、金がなかったからしょうがないんだけどさ。
「そう? それなら良いけど……。とりあえず家の中入るか」
「「そうね(ですね)」」
「――たっだいま~! 」
「「お邪魔します(いたします)~」」
家の中に入ると、すぐに冷蔵庫の中を確認した。
ほんとうにろくな物が入っていないい。
今ある物でなにか料理を作るというのは難しそうである。
やはり冷凍食品に頼るしかないか……。
「ごめん。冷凍食品くらいしかないわ。この冷凍庫の中から好きな冷凍食品選んで」
「うーん。それじゃあ、私はこのペペロンチーノのパスタのやつにしよっかな」
「私は先ほどのクレープ同様にアオイ君の案を参考にさせていただこうと思うのですが……」
「そうだな……。このラーメンの冷凍食品とか良いんじゃないかな。結構おいしいし」
「そうなのですか? ではそれをいただいてもよろしいですか」
「もちろん。それじゃあ、僕はこのピザの冷凍食品にしよっかな。順番でその電子レンジで温めるか」
「そうね」
「らーめんというこの料理とってもおいしいですね」
「このペペロンチーノも冷凍食品とは思えないくらいのおいしさよ」
「僕のピザもなかなかだな」
――ウマい。
今は、ダイニングで三人で夕飯を食べている。
冷凍食品とはいえ、普通にウマい。
ただ、悲しいことも一つ発覚した。
当たり前ではあるが、これからは食費が三倍になるのだ。
ただでさえ、ヤバいお金が、これ以上二なると思うとかなりヤバい状況名気がする。
なんか打開策はないだろうか
「そういえば葵。一回異世界に戻らない? 」
「流石に早すぎない? もうホーム、いや王城シックになっちゃった感じ? 」
「いや、そういうわけじゃなくてさ。お洋服とか向こうから持って帰りたいしさ」
「そうですね。せっかくお二人用に用意したので、好きなだけ持ってきちゃいましょう」
「――それだ! 」
今、凄い妙案を思いついた。
僕は十発の魔法が打てる。
ということは五回は往復できるのだ。
それに回数が減れば、女神様のもとに行き、魔力を分け与えてもらうという必殺技もある。
ならば、ご飯の時はむこうに行って、おいしいものを食べるというのはどうだろうか。
「いきなりどうしたのよ」
「なんか凄くうれしそうな顔をしていらっしゃいますね。どうしたのでしょうか」
「実は僕、妙案を思いついちゃった」
「何よ」
「ほら、このまま三人分の食事を用意するのって結構難しいじゃん。だから、ご飯の時はむこうの世界に行って、食べさせてもらうって言うのはどうかな」
「葵のことだし、どうせどうでも良いことを言ってくる物だと思っていたけど、確かに悪くない案だわね」
「私も悪くない案だと思いますよ」
「じゃあ、明日からはそうしよっかな」
これで明日以降の夕飯は外食だ。
まぁ、外食と行っても異世界にい異世界に行ってご飯を食べるだけなのだが……。
無秩序に誓って! ~最弱だったはずの僕は、数多の世界に異世界転移できる”チート”を手にし、女神を救う冒険へ~ 夜咲蒼真@異世界ファンタジー執筆中! @Yorusaki1030
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