意味が分かると震え上がる

ちくわに肉を詰めるだけの話です。
それだけです。読み始めは微笑ましさすらあります。

でも妻の潜在意識には、夫をこのようにしたいという憎悪があります
牛肉さん……切り刻んだり、串刺しにされたり、レンジで加熱されたりしてますが……
本当にこれをやりたい相手は……二度読めば尚のこと怖しい

暖色の灯りで包まれた寝室、これほどの悪夢が秘められていると思うと……

コンテストのご注文は「怖そうで、怖くない、少し怖い話」
でも身に覚えがある方にとっては……
「怖くなさそうで、やっぱり怖そうで、洒落にならないほど怖い話」ですね……
純文学作家である著者の筆力は、人を怖がらせることにも長けているようです


※追記
本当に怖しかったのは妻の方だと思いました。
夢に見るほどすれ違いを感じていたなら、せめてもの抵抗だったのでしょう
他の方と話すだけ、帰りが遅いだけでは、怪しいものの浮気が実行されていると確定ではありませんが、その疑いで妻が苦悩しているなら、真偽はどうであれSOSと向き合う時が来たのでしょう