人ならざるものが、ひたひたと。その悲劇は「起こして」はならぬ

お盆休みを利用して帰省した祖母宅。丑三つ時に起き出した「私」は、とんでもない事態に見舞われる。

その邂逅はとても平静を保っていられるものではなく、恐怖体験でしかないのですが、軽妙な語り口についついクスッとしてしまいました。
家族を起こしてはいけない。家族を危険にさらしてはいけない。そもそも起き出さなきゃ良かった。そしたら、こんなこと起きなかったのに!
おぞましく、コミカルで、そして自分以外の存在を思いやる温かみを感じられるお話でした。