新たな常識がやってきて、古い価値観が捨てられた時代

裏山に生ゴミを捨てに来た下女くるみ。そこで出会ったのは、ゴミが捨てられないカラスでした。
カラスに「供物泥棒」と呼ばれたくるみは、大事な祖母の形見を奪われてしまいます。
そのことを恩人の美乃里お嬢様に言おうとしたところ、その前に来たのは「外聞悪いこと言いふらす女中は問答無用で解雇」と言うセリフ。
八方塞がりのくるみは、とにかくカラスと対話することに……

「君も、よく見たらとっても綺麗だから。君のなにかをくれるなら、指輪を返してあげるよ」

困ってしまうくるみですが、やがて裏山の事情を知ることになります。
文明開化。かつての常識をいっぺんに捨て、ごっそり新しく変わった時代。
その中で捨てられ、忘れられたものを、その時代に生きるくるみはどう感じるのでしょうか。

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