オーバードーズ

青之ローズ

始まりの終わり

僕は少し、不良の界隈を行ったりしていた。

それは要するにパシリみたいなもの。

煙草、酒、万引き、無免許運転、カツアゲ、これくらいの可愛い健全な男の子だ。

けれど高校2年の頃から、その界隈──その人間関係を断つ事となった。

義務教育の時点で世間に反抗するのは筋が通るが、高校を自分で願書を出し自分から頭を下げ、面接でも頭を下げ、なのにも学校で、社会でツッパるのはダサいと感じたから。

つまり僕は高校生を境に更生しようとしたのです。


「あー、受かっちまった、俺はいいって行ったのにやたらとおかんがパンフレット持って帰ってくる、そりゃ4つも落ちるよな。しかしこの高校、緩いな。同中から一緒に受験した人らもみんな落ちて俺だけかよ。高松に俺、知り合い居ねえしなあ。同中から紹介してもらった芹澤ってやつめちゃくちゃヤンキーじゃん。なんか中学のサッカーの試合サンダルで来て、かましてるって話マジかよ──。」


「え、前の席のヤツの待ち受けthe modsじゃん。」


「なあ、モッズ好き?もしかして」


「あー、うん」


「マジかよ!俺もだよ!つかこんな古い音楽良く知ってんなー。バイク何乗ってんの?」


「ズーマー、けど今度新しいの買うんだ」


「へぇー、何乗るの?」


「エイプ」


「エイプかあ、良いじゃん!じゃあズーマー売ってよ!」


「いいよ!特別1万でいいよ!」


「マジで!サンキュー」


大親友になったこの友達とも疎遠になり、進路を決める時期に来た。バイクやクルマが好きなこともあり、自動車整備士の職業訓練校に入学が決まった。人間関係、授業の難しさ──1年半で自主退学。アルバイト、正社員、様々な職種を経験するも、僕は、どうやら社会不適合者らしい。

僕は23歳になっていた──。

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