帰郷

僕の右足の症状はかなり良くなり、自分で歩けるようになっていた。

食事も流道食から固形の普通の食事に変わってきていた。

退院の日が近づき、僕は病院に備え付いている公衆電話から父に電話かけた。


「またこっちで1人暮らしがしたいんだ」


「ダメだ、もうお前を1人にさせるのは不安だし、もう悲しい思いをしたくない」


事実上、主治医の許可がなければ退院出来ない状態だった。

親の許可──つまり身元を引き受ける人間が居ないと退院しづらい、というより早く病院から出たい、僕の頭にはもう退院する事しか希望は無かった。

香川県──2年と少しぶりだ。

香川には前から興味のあったタトゥーアーティストが居る。


「戻ろう」


決意した。


例えば身を滅ぼすドラッグや、自殺に対する法律──自ら自分の命をたつことは法律で禁止されていない。

つまりは動物と人間ではものすごく差があって全く別の生き物なんだ。

自分で生きるか死ぬかを選べる──。

それは生きる使命みたいなものが皆んなにあって、宿命みたいなものや、カルマ、前世、こういうものが存在する事も視野に入れておく必要がある。

別にスピリチュアルを信仰するわけではないけど人間はそれにしては異常な存在だと思う。


これを読んでもまだ死にたいかい?

好きにすれば良い自分の人生は自分で選ばなきゃ。

かなりの苦痛と失敗した時のリスクを考えると、肩の力を抜いて、サボるときはサボってのんびりと生きてみてもいいじゃん。

どのみち人は死ぬんだ。


少しだけ先延ばしてはどうかな──。

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オーバードーズ 青之ローズ @aonoroze420

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