全力をかけて爆ぜ、咲いて、燃えて、散って……その夜闇にただ圧倒される。

それが花火の在り方。
実際に打ちあげられた花火であろうと、キャンバスの上に描かれた花火であろうと、その美しさに、必死さに、哀しさにかわりはなく。
『芸術は爆発だ』という有名な言葉があるが、まさにその在り方の、なんと烈しく、なんと孤独で、全身全霊をかけたものであることか。
あるいは美しく、あるいは寂しい。その火に灼かれたいのなら、どうぞ本作を開いてください。

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