2章 魔人に進化
第7話 魔物の森からの急報
『ん!・・・』
思考に沈む私の側で、アントワが何か言ったような?
「アントワ?何か言ったか?」
『主様、配下の者が救援要請しておる』
知能の高いオーガは咆哮、オーとガの組合せで状況を報せる事が出来るそうだ。
私は聴力も増したようで、微かに《ガガガ・オーオーオー・ガガガ》と繰り返される咆哮が聞こえる。
※モールス信号のSOSに似て居ますが気にしないで下さい(笑)
『主様すまぬが、配下の所へ確認に行って来る』
アントワは通りを走り抜け、防護柵を飛び越え森に向かって行った。
一瞬考え、隣のエレナに「森の調査をして来る」と伝え、私も森に向かった。
昨日までの事が嘘のように、身体が軽く自由に動く「これで充分だ、能力はこれ以上要らん」流石にクイーンオーガの本気の走りに追い付く事は出来なかった。
ついに見失ったが《ガガガ・オーオーオー・ガガガ》の咆哮に向けて全速力で走った。
オーガの咆哮止めたようで聞こえなくなったが、前方から戦いの怒号が聞こえて来た。
ここまで、全力疾走したが息切れもせん、賢者の私は元々頭脳派であって筋力バカでは無かったが、魔法に頼らずとも拳で戦えそうな高揚感がある。
「森の中にこんな開けた場所が有ったのか?」
オーガが30頭ほどに対し、100頭以上のオークが取り囲んでいた。
1対1なら圧倒的にオーガの方が強いが、4倍近い数が相手では苦戦しているようだ。
今までなら魔物どうしの争いなど傍観決め込む所だが、アントワが戦っているなら加勢するしかない、森の中では火焔攻撃は出来ん・・・ならば氷だな、外縁のオークを狙い。
「アイスランス!!」
10本ずつの氷の槍が、繰り返しオークを襲い、一瞬で50頭ほどのオークが倒れた。
「アントワ!オークども皆殺しで良いか?」
『主様!援護助かった!!出来れば皆殺しにしてくれ!』
「了解!」
腹をぶち破ると糞便で肉が喰えんようになる。
「アイスアロー!」
派手では無いが氷の矢が、オークの眉間に突き刺さり確実に絶命させて行く。
「おっと!!」
アイスアローを潜り抜け、
身長差の為、汚ねぇが金玉を蹴り潰し、前屈みになった所でコメカミ部分をぶん殴った。
「バインド!」
死んではいないようなので、反撃されないよう拘束しておく。
アントワの方を見ると、オーガ達がオークを殲滅させていた。
戦いの場からオークが5頭逃げ出ている「アイスアロー!!」連発し全滅させた。
『主様、そのオークが第6四天王だ、バカで統制が利かんと、魔王様も放置して居った』
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