ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い

「ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い」は実写版ロード・オブ・ザ・リングの二百年前の人間の国ローハンでの戦いを描いた前日譚の立ち位置となるスピンオフアニメ映画です。原作小説「指輪物語」の「追補編」に記されていたローハンのヘルム王伝説から着想をへて作られたそうな。物語はロード・オブ・ザ・リングを観なくても大丈夫な構造になってましたが、語り部ナレーションがロード・オブ・ザ・リング本編の登場人物ローハンの盾の乙女エオウィンとなっておりますので、実写本編三部作を観たくなる人もいるかもですね。アニメ監督は「攻殻機動隊シリーズ」「精霊の守り人」「東のエデン」「ULTRAMAN」等でも有名な神山健治かみやまけんじ監督です。


 主役はヘルム王とヘルム王の娘「ヘラ」ですね。ヘラは原作小説の一行のみ書かれている名前も無いヘルム王の娘から膨らませたほぼアニメオリジナル主人公です。名前はヘルム王の名と二人の息子「ハレス」と「ハマ」が「H」に統一されているのでそこに準じて着けられたようですね。本編のエオウィンと似た立ち位置になる可能性が高く過去に似た存在がいると語り継がれて無いとおかしく、下手をするとエオウィンの尊厳を傷つけかねないとかなり慎重に作り込んでいったようです。

 意外ですけど、ロード・オブ・ザ・リングシリーズ初の人間主人公だそうです。


 背景がかなりの描き込みようで美術的な見応えがある作品でしたね。ロード・オブ・ザ・リングがCGバリバリに作ってるのに反して一切CG使ってないらしくてそこはスゴいなと思いましたね。

 キャラクターは結構大味かなとも感じましたけど、途中から北欧北斗の拳みたいなパワーぶち込み展開もあったので飽きは無かったですね。このキャラこんなに強いのって意外性もあってよかったです。見た目に騙されてはいけないと久しぶりに思いましたよ。

 ただ、ローハンは人の国なせいかロード・オブ・ザ・リング世界の魅力でもあるホビット、エルフ、ドワーフ等の多種族は出てこないのでそこはちょっと物足りなかったかな。本編との齟齬ができてしまうので登場しないのはしょうがないんですけどね。オークは少ないですけど出てきました(このオークの声は本編に出てくるホビット族の俳優さん達が演じているそうな)


 最後はロード・オブ・ザ・リング本編三部作が大好きな方には凄く嬉しいサプライズで幕を閉じていきましたね。

 物凄くロード・オブ・ザ・リングが好きて方にはとても楽しめる映画だと思います。

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