第7話
11場
〇街中・おしゃれなカフェ・日中
橋本の希望でインスタ映えするようなカフェに来ている橋本と明里
注文したものが届くまでの待ち時間
橋本、スマートフォンをいじっている
明里、考え事をしているのかぼーっとしている
明里の様子に気が付いた橋本、声をかける
橋本「あかり? あかり!!」
明里「あ、ごめん」
橋本「最近ボーとしてること多くない? なんかあった? ていうかあったでしょ」
明里「うん、まぁ、なんといっていいかわからないんだけど…」
橋本「(遮って)あー言わなくていい! 言わなくていい!! みなまで言わなくても大丈夫。(明里の手を包み込むように取り)あなたのことは全部わかってるから。だって私たち(じっと目を見つめて)親友でしょ?」
明里「ちーちゃん…」
橋本「(食い気味に)恋、してるのよね? それならこの恋愛マスターに任せて!」
明里「いや、違うんだけ…」
橋本「いいからいいから。いい? 男がしゃべってるときはじっと目を見るの。その時に大事なのが、ちょっと下唇を噛むの」
明里「えぇ、それあざとすぎない?」
橋本「そう! 正直同性からは嫌われる可能性は大いにありえる! けど、男受けは抜群だから。さ、やってみて」
明里、言われるがままにやってみるがうまくいかない
明里「こ、こう?」
橋本「うーん。なんか違うんだよなぁ…」
橋本、明里の目をじっと見つめて、少し下唇を噛む
橋本「こう!」
明里、同じようにやってみる
明里「こう?」
橋本「あーいいじゃない! うん。これで男もイチコロね」
明里「(呆れながら)イチコロて…」
橋本「このテクで初デートがんばんなさい」
明里「だからそうじゃないんだって」
橋本「まだ心配なの? じゃあ特別にこれもあげちゃう」
橋本、鞄から二つ、お守りを取りだし、明里に手渡す
明里「(しげしげとお守りを見つめながら)御守り?」
橋本「そう。これは延縁守りと言ってね、ペアで持っている人と、文字通り永遠に一緒にいられるの」
明里「ってことはさ…」
橋本「(食い気味に)そう! 受けとる人が知ってれば、それはもう愛の告白と一緒よ」
明里「いや、渡せるかー!」
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