あとがき

 改めまして、拙作「異世界放浪屋台」をお読み下さり、ありがとうございました。ブクマや評価を入れて下さった方、こっそりお読みくださった方、全ての読者様に多謝を。


 おかげさまで、無事に完結まで走りきれました。

 元々、作中時間で一カ月と決めていたので、ゴールに向かってすごく書きやすかったのも要因かな。取り敢えず、自分としてはキレイに終われたので大満足です。


 ただまあ……途中の内容に関しては、色々と思う所がありまくりですね。やはりオリジナルの世界を描くには300年早かったです。もちろん全くのゼロから生み出しているワケではないですが……現実世界の文化・風俗・信教などなど、参照するにしても。知識が足りない。考察が浅い。設定構成が甘い。

 文化知識が足りないから、トレースもアレンジも出来ない。考察も深まらない。そんなフワフワの知識と浅い理解ゆえ、設定を詰めきらない。

 まあ端的に言ってダメダメでした。難しい。「ナーロッパ」という舞台が出来た理由が、骨身に沁みてよく分かりました。


 実は今作は「異世界バックパッカー」というのが元のタイトルで、つまり当初は旅モノの予定だったんですよね。ちょうど今作を書き始めた時に、バックパッカー系ユーチューバーさんの動画にハマっていたのもあって、これ小説に落とし込めないかな、と。そんな動機だったのですが、これがクソ難しくてですね。今より更に、現地の文化・風俗・人々のライフスタイルなど細やかに描写しないといけないことに気付いたんですよね。当たり前ですが、旅行記は、訪れた先のそういった要素を書くのが醍醐味なので。


 で、まあ。無理だと悟りまして。

 料理の片手間、一時だけ関わり合う異世界人という設定なら、そこまで細かく文化風俗を詰めなくても書けるのでは、なんて思ったのですが。この設定ですら、まだまだ私の手には余る代物でしたね。もう筆力が無さすぎて、ヤバいです。


 ただ、不思議なことに。フワフワで書いていてなお、楽しかったんですよね。メチャクチャ面白かった。次はどの国のどの地域に、どんな文化を創造しよう。案を練るのに夢中になってしまって、夜眠れない時もありました。更にそこに料理や、飯福自身のこと、日本側で起こるヒューマンドラマなども絡めつつ発想していくのが凄く楽しくて。

 かなり短い執筆期間で20万文字近くを書いた記憶があります。自身の最速記録かも。ただそこからはネタ切れなども起こしてしまって、失速しましたが。


 そんな不思議な一作でしたね。楽しくて悔しくて、怒涛の勢いで書いて、ガクンとペースダウンして。ジェットコースターみたいな作品でした。まあ、いい経験になったかなと。


 ここからは箇条書きで、執筆中のアレコレを。



 ①三人称の限定視点というのが、思いの外、向いてなかった。

 

 以前、全知視点の小説は書いたのですが、限定視点的なのは書いてなかったなと。まあイケるでしょ、と甘い覚悟で書いたのですが……これ私は一番苦手かも知れないですね。異世界人視点が難しすぎる。異世界では使われなさそうな和製英語など、塩梅が非常に難しかったです。語彙が物凄く限定される窮屈感を味わった。そして飯福側でしか知り得ない情報を補足したくなる。「正体は分からないが、甘辛い味わいに彼(彼女)は目を丸くする」という一文の次に「彼(彼女)は知らないが、醤油と呼ばれる調味料が効いているのだ」と書きたくなってしまう。読者に、キチンと醤油の味って伝わってるか不安になって、つい名称を書きたくなるんですよね。

 ただもちろん、それをやってしまうと視点が曖昧になってしまうので、我慢するんですが。これがフラストレーション溜まりました。

 

 

 ②多様性をかなり意識して書いた。


 毎日、違う国、違う相手、違う料理。飯福視点スタートしたり、異世界人視点スタートしたり。商店街の人間模様が入ったり、飯福の家族が絡んだり。飯福自身も、主役になったり、端役レベルだったり、名脇役だったり。料理はメジャーどころ~少しマイナーなところまで取り揃え。客も老若男女、バラけさせて。

 そんな感じで、毎度、読んでみるまで予測が立たないように。あの手この手を駆使して、多様性を担保するべく頑張りました。難しくて、ウンウン唸りながら書いてましたけどね。でもパッとキレイに道筋が立って、料理絡めて、ヒューマンドラマ効かせて……そんなプロットがズドンと降りて来た時は、超絶気持ち良かったんですよね。またあの感覚を味わいたいな、とも思ったり。


 

 ③好きなエピソードトップ5。


 割とよく書けたと思うもの、上手さ云々より面白い発想が出せたもの等々ありますが……5(昇龍紫葉)、8(活字拾い)、13(再起のボートレーサー)、17(人外蒐刃)、21(純白の奇跡)。この5つですね。ナンバーワンと聞かれると、どれだろう。21も捨てがたいけど、17かなあ。カツ丼のクセに、負けましたけどね。



 ④各エピソードの裏話など(※メッチャ長いので、お時間ある人だけお願いします)


 1話:豚骨ラーメン

 一番手を飾ってもらう人なので、ヴァレッタは出来るだけ喜怒哀楽がハッキリした人という設定で書きました。しかしやり過ぎたか、訪日外国人を取材したホルホル番組(笑)ばりに。

 私自身も料理小説は初めてなので、半分練習のような気持ちで、食材の詳細な描写を書いたのを覚えています。


 2話:カキフライ

 最初に貝の設定を思いつきました。そこから膨らませていった感じですね。実は最初はマローさんとシェルスの母が再婚する話でしたが、まとまらずボツになり、現行案へ。

 ちなみに養殖王さんは、これ書いている途中に流れで発想し、それが第28話になるという。


 3話:卵とじうどん

 こちらは鳥人と気球御者の仕事をまず発想し、そこから手なりで書いていった感じですね。そして書いているうちにモストリーくんが新社会人あるあるみたいな悩みを抱えている設定で固まったと同時、胃に優しい料理も連鎖的に引っ張り出され。今の形になりました。


 4話:ホットドッグ

 ほぼ丸々、説明回になってしまいました。異世界初来訪の回想はどこかで絶対に必要だったんですけど、聖都の説明と換金関連まで一緒に組み込んだのは欲張りすぎたかなあ。


 5話:洋梨タルト

 龍の滝登りと、絵描きの執念というのがパッと降りて来て書き始めた話です。割とすぐプロットが固まった記憶があります。料理に関しては、龍が好きな食べ物で色々と検索して、最終的に梨を使うことに。ちなみに私自身は、あんまり果物のタルトって好きじゃないという……


 6話:焼き鳥

 この話は確か、飯福家の家族関係もここら辺で少し出しておくか、くらいの気持ちで書き始めた記憶が。結果としては、作中随一の「屋台感」の強い回になりましたね。

 ちなみにトスピスの兄弟だけ訛っているのは、緑の国のゴンベやトミが住む地域の、とある集落が故郷という設定だったり。


 7話:珍魚のステーキ

 実際の東南アジアの某所をモデルに書いた回でした。最高の休日を、ということで。やっぱり南の国でバカンスが鉄板かなと。風景描写に凄く気を遣った記憶があります。

 作中、初の異世界産食品を使った料理ということで、こちらも色々と頭を捻りながら書きましたね。

 実は今作はここで終わる案もあったという。お試し一週間みたいな感じですね。けど味気ないなと思い直して、結局、当初の予定通り一ヶ月分を頑張ることに。


 8話:善哉

 以前に活字拾いの動画を見た時から、小説のネタにするチャンスを窺っていたのですが、無事ここで使えました。手なりで書いていると、男女が出てきたのでくっつけてみたというテキトーさ。プロットなしは大体こんなもんですね。夫婦善哉も後付けで考えた料理でした。


 9話:数の子スパゲッティ

 こちらは料理から着想。リアルのスーパーで数の子を買って食べたら(久しぶりだったのもあって)美味しかったので。ただ料理描写は、作中で一二を争うくらい苦労しました。浸透圧で塩抜きとか、私自身やったことないし。

 もう一つ。今から読み直すと……屋台を出すために向こうに行った時に、飯福も周囲くらい確認するよなあ、と。付近のオアシスを知らなかったは無理あるよなあ、と。けど今更直せないよなあ、と。


 10話:冷やし茶漬け

 良い所だけ、キレイな所だけ書くのは嫌だったので、こっちの世界の不条理も描こうと。そういう気持ちで戦争設定を入れたワケですが。まあ最後は、前を向いて歩き出して終わるという〆で、陰鬱一辺倒にはならなかったかな、と。飯福が何となく直感で選んだシラスが後々、明暗を分けるという展開は結構気に入ってます。


 11話:安倍川餅

 前話がシリアスだったので、とにかく癒やしになるような話をということで、考えたのがモチビトでした。触ってみたい。かなりお気に入り生物なので、別作品にも出してみようかな。

 あとあの里に関しては、作中で飯福にも言わせていますが、神秘は神秘のまま在って欲しいなあ、と。


 12話:牛肉のフォー

 異世界だけでなく、日本だって憂いナシの楽園とは程遠いという所も描きたかったので、キッズ食堂の構想は執筆開始前からありました。檸檬ちゃんは今話では、あまり良いことないですが、後に少しだけ救済を書けたのも良かったかなと。

 まあでも結局、おカネのある家の子供が良い薬膳を食べられて……という残酷な構図は依然としてあるので。あまり良い話ではないなと我ながら思います。ただ先述の多様性の件とも関連しますが、爽やかな読後感の物ばかりを書こうとはハナから考えていないので、これはこれでアリだとも思っております。

 

 13話:フカヒレ丼

 こちらはキレイにプロットが立った話でしたね。ショービジネスで挫折し、再起を誓う男という初期構想から膨らませて、こういう形になりました。ボートと青のマナタイトに関しては、読者の方々に「こういう使い方もあるんだ」と意外に思っていただけていたら嬉しいなと。

 ちなみに不信心者でも普通にマナタイトは使えていたりするので、多分、彼の場合は勝手に負い目を感じて、自分で祈りを不完全にしてしまっているのではないかと推察されます。

 今話を書くため(という口実で)、フカヒレを買って食べました。久しぶりだったので凄く美味しかったです。


 14話:ブリ大根

 作品構想中、そのかなり初期の段階から同じマレビトと会うエピソードも用意しようと考えていました。ただその時考えていたのは……飯福と同じ年頃のマレビトで、ジャンクフードを食べたがり、牛丼を買ってこいと言って飯福を怒らせるという展開でしたね(笑)。それがあれよあれよと聖人君子の老人設定に。読者の方々にはあまりピンと来ないかも知れませんが、書いてるうちに初期構想からズレまくるというのは、割とよくあることなんですけどね。それにしても原型がない……

 内容的には。情報提供にその生き様にと、飯福にとって非常に有意義な邂逅となりましたね。作者の私としても、その後の話が作りやすくなったので、とても有難いエピソードです。


 15話:カッサータ

 これもまたプロットがスッキリまとまっている話ですね。当初は生きた植物を使ったアートという案もありましたが、キレイにまとまったのがこっちの案ということで。

 緑の国は幾つか芸術関連の話がありますが、トトナにしろ、リマにせよ、既に一定以上の成功を収めている人たちばかりの中で、これからこの首都で這い上がる若い才能に焦点を当て。飯福の出した料理までアイデアの糧とし、したたかに上を目指す少女を描きました。

 私としましても、アイスの中でも一二を争うくらい好きなカッサータを上手く絡められたので割と満足感のあるエピソードです。


 16話:蒸しソーセージ

 ちょっとエッチな話になりましたね。ちなみに当初は、ジアータさんを湯女のような役で書こうという案もあったのですが、18禁になってしまうということで、これくらいの設定とエロの範囲に収めました。まあ混浴サウナとかは北欧なんかにもありますし、文化の違いという事で一つ。

 料理に関しては、この上なくシンプルに。作中で飯福も言っていますが、こういう日はこういう簡単な料理が合うんですよね。


 17話:カツ丼

 先にも書いた通り、かなり好きな話です。人外蒐刃の設定を閃いて、連鎖的にボカニテとカツ丼も引きずり出された感覚。「負けてなお誉れ」みたいな話、私の大好物なんですよね。カツ丼の御利益がカスだったので、飯福は何しに来たのかよく分かんないですけど。

 兄者の話をもう少し膨らませられたら良かったなとは思いますが、まあ尺不足。二万字は行きたくなかったので……


 18話:煮込みハンバーグ

 ウェブ小説界隈だと「ざまあされる側のモラハラ女さん」のその後を描いてみた話。まあ現実的には、そこまで分かりやすい「ざまあ」は起きず、その代わり老いて後悔にまみれるというのはありがちかも知れません。

 商店街のヒューマンドラマと一番上手く絡められたエピソードかなと、ひそかに自画自賛していたり。


 19話:オムライス

 今度は真逆に「ざまあ」する側の男の話。捨てる神あれば拾う神あり、というのもテーマに添えて。今話の飯福は名脇役のポジションでしたね。

 ちょっと難しかったのが、社長とその息子たちの没落を描き切れておらず、「ざまあ」目的で読むと物足りないという。まあ尺的に仕方ない部分ですが。


 20話:ハニーマスタードチキン

 二話ほど殺伐としていたので、柔らかいお話をというコンセプトで。こういう時は幼女に限りますね。最初の構想時は、シンメル自身が芋虫に変身できるギフトという案もありましたが、結局今の形に。蜂とアリの話は、明確なモデルがあるワケではないのですが、世界のどっかに似たような生態の虫はいそうですよね。


 21話:ハチミツケーキ

 白の国の集大成みたいな話になりましたね。作中でも一二を争うほど気に入っている話です。信仰と救済の話としては、現状の筆力一杯一杯まで書けたかなと。最後の〆の数行は、恐らく10回くらい書き直しましたが。

 どうでもいいけど、余児院制度、割と良いですよね。あれがある限り、白の国は少子化とは無縁だろうなと。


 22話:ちらし寿司

 引退をテーマにした話が書きたかった。その中で色々案はあったのですが、異世界側は割とすんなりカエルに決定。ところが日本側のそれが中々決まらず。最初は飯福の贔屓のスポーツ選手が引退するというニュースを使って、という案で書いてましたね。ただ上手くいかず、書き直したという経緯がありました。ケロナ視点に移ってからはスルスル書けたので助かりましたが。割と試行錯誤したお話でした。


 23話:麻婆豆腐

 6話のところで名前を出していたので、赤の国・第2都市の話も書かなくちゃなと。そういう辻褄合わせ的な気持ちで書いたのもあって、イマイチ筆が乗らなかった今話。炎道の「行列」なんかも辻褄合わせ的で……うーん、やっぱり見直しても微妙です。

 ただ戦後の赤の国の現在地を書けたという点では、無駄ではなかったかなと。その情報を出しながらも、もう少し面白いエピソードを絡められたらなお良かったんですけどね。結構、なんも浮かばなかったんですよねえ……


 24話:タケノコ御膳

 今作の構想を練っている時は、和風の話は書くつもりなかったのですが。なんか普通に書いちゃいましたね。マンガ日本昔話みたいなヤツ。まあ広い国土という設定なので、芸術や自然以外にも、こういう知られざる文化圏があっても面白いんじゃない? という安直な発想に流されたという感じです。

 ちなみに当初はホラー方面(ユキナがコーロの生命力を吸い取って成り替わる)も考えたのですが、飯福が止めに入って殺されそうだったのでボツ。流石に飯福死んだら、今作の続行は無理ですからね(笑)。


 25話:フライドチキン

 檸檬ちゃんリベンジ回ですね。12話の段階で書くことは決めていましたが。内容、完成度はまあまあ。可もなく不可もなくという感じでしょうか。彼女には強く生きて欲しいですね。

 異世界の方は、オーロラ爆発の一点突破ということで。文中にもありましたが、私も大して労せず見れるなら、見てみたいなあと思います。羨ましい。


 26話:うな重

 実はこれ全編リライトです。連載再開当初は、「パエリア」だったんですよね。そして全く違う話でした。完成度に首を捻り続けながらも放置していたエピソードで、だけど公開話数が進むにつれ、「これこのまま公開すんの?」というリトル生姜の声が無視できなくなってきて。割と突貫工事で書き換えました。その甲斐あって、リライト前の物よりは断然良いなと思っています。

 ちなみに「黄の大河」のモチーフは、大体察していただいているかも知れませんが、ナイル川です。


 27話:粕汁

 ノープロット&浄気息というギフトの発想のみ。これで意外と膨らませられたので、頑張ったなあという印象(他人事)です。

 彼女はあのギフトがなければ、ニートになっていたかも。ただ別のギフトだったら、菌類を浄化することがないので、酒蔵を継げた可能性も割とあったり。環境と本人の資質と、適職と。別ギフトの世界線なら、彼女はどうなっていたでしょうね。


 28話:アンコウの唐揚げ

 既述の通り、第2話の時点で養殖王の話を書くことは決まっていたのですが。折角なので成り上がり譚にしようと。まあその過程であれほど苛烈な復讐を書くべきかは迷ったのですが、成功者は(全員とは言わないですが)ああいった面も持ち合わせている人が多いかなと。それであのまま通した感じですが、代わりに幼い頃のヒーローにはなれなかったというところでバランスを取りました。

 ちなみにあの「美凪の魔術師」は日本的に解釈すると、多分、「身投げ(ぎ)」の当て字じゃないかなと。村社会、特別な力を持つ者、自然災害、人身御供……なにも起きないハズもなく。


 29話:スノーボール

 赤の国の気候設定を練っている間に思いついたアイデアを使っています。高温多湿気候ゆえに雪への憧れを持った少年の話を書くつもりでしたが……そこから結構変わってしまいましたね。豊原さんたちの話を絡めたからですが、まあこっちの方が私の好みなので良いかなと。

 ちなみに白冠霊山のモチーフはキリマンジャロです。もっと標高の高い場所の話も書きたかったのですが……無念。


 30話:たこ焼き

 完全にネタ切れしてグッタリしていたところ、家の近所の店が閉店しているのを見つけて「これだ!」と閃いた話です。他人の不幸を喜んでるようで申し訳ないのですが、着想しちゃったという……バカにしてるとかではないので、お許しいただきたい。

 そしてそこに、温めていた天空神殿のアイデアを組み合わせて書いた感じですね。ただ実際書いてみると、透明になったマナタイトを組んで神殿にするのは建築コスト等々キツすぎるなということに気付き、橋になりましたが。


 31話:年越しそば

 これはもう最初からこの料理で〆るというのは決めてましたね。まあ一年の締めくくりということで、順当かなと。

 ただ実はダイレクトに神様たちを夢の中でもてなす感じをイメージしてたのですが、やはり六色神たちを喋らせるのは卑俗だなと考えを改めまして。代わりに今までの出会った人たちのその後を描いてみました。結構気に入ってますね。ちなみにダントツで好きなのは、ケロナとトムソンの絡みです。引退した郵便局員と再起したレーサーが同じ船で街を巡る。これだけで1万文字くらい書けそうなくらい。

 最後は、私も飯福の来年の多幸を願って〆ました。


 以上で、全31話の振り返りです。長々と失礼しました。



 というところで。いよいよ今作ともお別れです。私としては連作短編という初めての試みでしたが……凄く楽しかったです。またそれを(クオリティはさておき)完結まで書き切れたのも自信に繋がりました。ポイントは死んでますが、私自身としては割と満足度高めです。

 それでは名残惜しいですが、異世界放浪屋台はこれにて閉店となります。ありがとうございました。

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異世界放浪屋台 生姜寧也 @shouga-neiya

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