概要
ああ、あの人の匂い。
ある日、突然に停止した、ふたりの時間。
彼女はそれでも、訪ねてゆく。
彼の部屋を。
思い出の部屋を。
そうして触れた、日記帳には……。
*某公募用の短編となります。
いつもありがとうございます。いただいた想いは全力で文字に落とし込みます。わたしを信じて、ついてきて。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!質感のある短編は、読後に見事な存在感を放つ( ;∀;)
こちらの小説の持つ「質感」、僕はそこにとても魅力を感じました。
僅か2,156文字のこちらの短編小説は、その「質感」においてその数倍以上の「力」を内包しているのだと僕は唸ってしまいました。
では、小説の「質感」とは何か?
これはとても伝えにくい事であります。例えば「質感」を語るに、野球でピッチャーが投げる球には速度や球種を越えた「重い球・軽い球」というものが存在しますし、ボクシングでもパンチ力を越えた「重いパンチ・軽いパンチ」というものが存在します。その理由を物理的に説明する事は可能ではあります。
では、小説において同じ日本語としての「重い小説・軽い小説」というと、少し語弊がありま…続きを読む