炎風吹きすさぶ外伝・鉄壁と獄炎

設定の密度と戦闘描写の緻密さに圧倒されました。イングレスの戦術を物語として再構成する発想が見事で、特に「灰塵重ね打ち」のくだりは映像が浮かぶほどの臨場感。キャラの信念が戦術に表れる構成で、読後に清涼感すらあります。次の展開が楽しみです。

月夜の山中、静かに火花を散らす二つの存在――
「鉄壁」と呼ばれる防御の達人・vahohoと、
「獄炎」と称される攻撃の鬼・huzed。

彼らが繰り広げるのは、現実世界を舞台にした陣取り合戦。
だがその背後には、ひとつの大いなる陰謀が潜んでいた。
人工的に作られた「突然変異細胞」、
命を脅かす「勅発」の始動、
そして関わる少女・玉五郎麗の悲劇。

火と金（huzedとvahoho）はかつて敵同士だった。
だが、共に陰謀の核心に触れた今、
彼らは「八騎士」によって推し進められる計画を止めるべく、
己のコードネームと信念を捨てて立ち上がる。

「正義とは何か」「守るべきものは何か」
問われるのは…続きを読む