生きるという事の尊さと暴力性。連綿と続く螺旋は刻され、調和し、時に綻ぶ

少女ノアと獣人タテガミの前に、ある日ロボットがふってきた。そのロボットは伝説の都「ノア」の場所を知っているという。かくして始まった冒険心いっぱいの旅。しかし、その先で少女たちが直面したのは――

子ども達が主人公であり、最初は児童文学のような素直さや希望、好奇心、冒険や知恵、成長、教訓といったものをメインに感じました。しかし、物語が進むにつれ、非常に重く、私たち人間には逃れることのできないテーマが見えてきました。
それは「命の本質」や「破滅の連鎖」と言い表せるかもしれません。未読の方には、ぜひ実際に読んで、ご自分で感じ、考えていただきたいところです。きっと作中の様々なキーワードやエピソードは胸に問いを生み、さらにそれを掘り下げてくれます。

本当はもっと色々なことを語りたいのですが、どれもこれから読む方へのノイズになってしまいそうです。
六万文字とは思えないほどの、本当に心を震わせられる作品です。ぜひ、たくさんの方に読まれてほしいです!

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