概要
【領主館シリーズ16】新しい春 あの人はもういないけれど
三月半ば。
国中で春の訪れを祝う花祭りが開催される。
領主館では、毎年この時期に合わせて二日間のお茶会が開かれるのだが、中庭の四阿(あずまや)に陣取った前領主の老紳士は、ずっと席を立つ気配がなく…。
領主館に住むのは八人の家族と、彼等の生活を支える使用人達。
領主館シリーズです。
国中で春の訪れを祝う花祭りが開催される。
領主館では、毎年この時期に合わせて二日間のお茶会が開かれるのだが、中庭の四阿(あずまや)に陣取った前領主の老紳士は、ずっと席を立つ気配がなく…。
領主館に住むのは八人の家族と、彼等の生活を支える使用人達。
領主館シリーズです。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!喪うことは、果たして「終わり」なのか
とあるひとつのお菓子に端を発し、改めて照らし出されたのは、妻に先立たれた老紳士に遺された、決して消えない想い。
こちらは、作者様の代表作「領主館シリーズ」の掌編のひとつです。
シリーズという括りですが、前述の通り、どの物語も掌編なので、初めての方もすんなり読めるはずです。
恋愛や成長、時には簡単にまとめられない様な複雑な思いをテーマにするこちらのシリーズですが、この物語では、喪失と再生に焦点を当てています。
生きている以上必ず訪れる喪失と、どう向き合っていくか。
扱うには非常に難しいテーマですが、卓越した言葉選びと無駄のない筆致、加えてちょっとしたユーモアを交えて重くなり過ぎないとこ…続きを読む