遥か外側から見た死亡遊戯

乙女ゲームの中に生きる悪役令嬢、その人のお話。
まず、裏側の裏側を描くような舞台設定がとにかく個性的です。
たかが乙女ゲーム、と軽くとってはいけないデスゲームが待ち受けています。
幾つかのルールに縛られた中での、正ヒロイン奪取という死亡遊戯への半ば強制参加。
エミリーの狂気的な面にもなぜだか惹かれてしまいます。
描写としてはかなり直接的。これぞデスゲームであると、ぎらつく刃物をまっすぐ突き立ててくるような情景描写が多々あり、思わずぞくりとさせられました。
序盤はやや突拍子もない展開も、十二話あたりからその内面を覗かせてきて、物語に一気に引き込んできます。
身近に存在する言葉を上手く使って、現実とリンクさせる手法は上手いなと感じました。

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