人と化け物の狭間にある主人公。計算され尽くした戦闘描写も魅力的──!

これは──設定からは現代ドラマとあったのでそちらを想像していたのですが、思っていた以上に物語序盤の文体や、台詞回しが文学的。かつ戦闘描写が素晴らしい。
いい意味で予想を裏切られました。
リンとのファーストコンタクトも、突飛な上に血生臭く。でもそんな彼女がどこか可愛く見えてしまって、そこでやっと、圭介との感覚がリンクします。

そこを超えれば読み慣れた文章になり、面白さに読み易さも加わります。
人を殺す定めにある『外道者(アウトサイダー)』。
そんな世界に唐突に放り込まれた圭介。第九話の戦闘は圧巻、素晴らしいです。
また個人的には、戦闘の丁寧に行われる十五話の会話が大好きです。
人としても外道者としても中途半端な圭介が、今後どのように成長していくのか。
目を離せない一作です。

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