本気でスタジオジブリか新海誠監督に手掛けてもらいたいと思える物語

飛べないことを思い悩む女子高生魔女と自由自在に空を滑空する奔放な烏天狗。
羽菜と千尋丸は苛烈な熱線を放射する真夏の太陽のもとで遭遇した。
それは互いにとって禁忌の出会い。
けれどその時、千尋丸は思いもよらないことを彼女に提案する。

『おれがお前を飛べるようにしてやろう』


想像力を掻き立て、まるで映画館のスクリーンを眺めているかのようにカラフルかつ迫力豊かに脳内映像を映し出していく軽やかで無駄のない描写。
また読み手が思わずクスクスと笑声を漏らしてしまうウィットに富んだ台詞回しや立ち回り。
そして緻密に描かれた登場人物たちの過去や心情、悔いといった感情によってグイグイと物語に引き込んでいくその牽引力。

それらはどれを取っても一流というほかはありません。

舞台脚本まで手掛ける鬼才作家、月島金魚様プレゼンツ。

この夏に向けて、爽やかに吹き抜ける一陣の風のような魔女と天狗の青春物語はいかがですか。