ずるいぞ、貴様

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（69文字）

短い物語の中で、世界観、キャラクター、感情の揺れ、全てが伝わりやすく描かれています。

オチと題材が勝負のようなKACですが…

この物語の流れは、ずるいぞ！
大絶賛しちゃうんだから！！

魔王に蹂躙された終末を思わせる戦場に、取り残された二人。
強い者たちはすでに、散った。

そんな中、落ちこぼれ同然だった二人に何ができるのか？
絶望から一転、読後感がとても美しいです。

あと三分で、世界は終焉をむかえる。
みそっかすの部隊、隊長のエミリ・レイガリオンは、膨大なチカラを秘めながらも、自分の術式を成功させたことはなかった。

あと三分で───！

濃密で面白いショートです。
おすすめですよ。
ぜひ、ご一読を！

次元のむこうから魔王がこの世に降り立つ時、世界は終わる。
人類最強の兵団はすでに破れ、命運を託された二人のチームには、誰一人期待する者などいなかった。

最後の最後まで自分にできることをやり遂げようとする隊長の姿がりりしくて素敵。
そして、
終末までの三分間で描かれる、濃密でポンコツなバディのかけあいがもう最高ですので、ぜひ。

なんかね、すんごいんです( ;∀;)

僕はＫＡＣのお題を見た瞬間、「なんだとぉおおお！」と叫んだ。

だってですね、書き出しを決めちゃうとか「どんな縛りなんだ！」って思ったのです。

これは物凄く書きづらい（悲鳴）。お題がある事で狭くなっちゃう世界が、さらに狭められて、もう完全に誰かと被るんじゃないかと途方にくれました。

だけどですね、すごい御方がおりました。

ああ、こんな世界を作っちゃうんだ。

ああ、こんなキャラを生み出しちゃうんだ。

ああ、こんな素敵を書いちゃうんだ。

僕はびっくりしたのです。

面白い物語を探している人、ＫＡＣのお題に行き詰った人、そして壱単位様が好きな人！…続きを読む

なんかいい！　とにかくいい！
引き込まれるように読んでしまいました。
わたしの大好きな、壱単位さんの世界。
最後の「ひとつだけ」が特にすき。