絶望と希望の間に伸ばした言葉の柔手

 希望と絶望は、進化の過程で染色体の数が少しだけ変わってしまっただけの、元々同じ生き物なんじゃないだろうか。
 背中合わせですぐそばにいるのに、お互いを確かめ合うことができず、人はそのふたつが遠くにいる錯覚に陥る。
 お互いを抱きしめようとするけれど、その手は永遠に届かない。
 その手と手の間に、この言葉の柔手を伸ばせば、お互いを温めあい、ひとつの光になって世界を照らすだろう。

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