第三話 真犯人急浮上
1
捜査会議前日の夜。--
高﨑は内海をホテル代わりに
自身の自宅に招いた。そこには
自身の婚約者である国枝京香も
いる。彼女は理由も聞かず内海を
受け入れてくれた。
「すいません、京香さんその…」
「謝らないでください、それに
ここは圭太郎さんの家じゃないですか。
一人増えるのも二人増えるのも
一緒ですよ。」
彼女は気丈に高﨑にそう答えた。
するとそっと内海が近づいてきて
高﨑に言った。
「良い婚約者だな。」「えぇ、どうも。」
もう既にご飯が出来ていたのか
3人は食事を始めた。内海にとって
誰かとご飯を食べるのはきっと久しぶり
だったのだろう、目に涙があふれそうで
あった。高﨑と京香のふたりはその姿に
微笑みを浮かべていた。--
2
笹岡紘一という人間ほど周りから社会のゴミ屑と
揶揄された者を彼の刑務官である相崎誠(あいざきまこと)
は中々知らないと思えた。
笹岡は暴力団にいた頃から
組の金を不正に横領、複数いる愛人にこれ見よがしにそれを
手渡しその後に他の組員に濡れ衣を着せ、自殺に見せかけ
殺した。遺体はその道のプロが処理し、失踪者として
処理していた。しかし、何者かの力により笹岡は横領と殺人が
露呈され笹岡は組を破門、堅気の人間として逮捕された。
逮捕後の笹岡は娑婆にいた頃と何ら変わらない行動で
刑務官と受刑者を戸惑わせていた。
3
4
5
6
7
8
9
10
第三話 完
コールド・ブラッド~元刑事の殺人者と新人刑事の僕 林崎知久 @commy
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。コールド・ブラッド~元刑事の殺人者と新人刑事の僕の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます