八百万の神々の例を持ち出すまでもなく我々は、古来より器物に霊が宿ると信じてきました。誰よりも、濃密な時間を共に過ごし誰よりも、心通わせ誰よりも、迸るような想いを受け止めてくれたそんな相手と、いずれ来る別れを思いながら悩み、苦しみ……いずれ心が離れ離れになる……でもね、物がTENGAなんですどうしたって、戸惑ってしまいます。そんな時、どうすればいいのか……あたしは記憶の中の自分に問いかけました。そして……ある、アニメの主人公が言った言葉が、私に天啓をくれました。「笑えばいいと思うよ……✨️」
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この作品は、ある物を本当に真面目に題材にしています。読んだ人なら分かると思いますが、これを題材にしてこの文章が書けるという事が凄いです。題材と郷愁のギャップがあるのに良くこれを作品に出来たなと感心します。まさにコミカルな文学とでもいえば良いのでしょうか?(私見ですが)多分他の人も読み終わった時、面白い! でも文学? という感想ではないかと思います。是非一読されることをお勧めします。こんな作風私は読んだことがありませんでした。
「ニヤニヤ」から「物悲しく」また「ニヤニヤ」で終わる。大人になってしまった自分を再認識させられる作品です。
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人が出会い、愛し、別れ、そして再び出会うその対象は常に人である必要はないのだ。人はTENGAと出会い、TENGAを愛し、TENGAと別れ、そして再びTENGAと出会うのだ。あ、やべっ、めっちゃネタバレ書いてしもた。
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